「煙が目にしみる」

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焼き方はレアで! 
火葬場を舞台に、繰り広げられる涙と笑いのお葬式ストーリィ。

友人が、とある劇団で俳優をしています。

その友人に、今度芝居をするので見に来ないかと誘われたので行って来ました。

出し物は「煙が目にしみる」(著:堤 泰之(ツツミ ヤスユキ))

物語は、
ある地方都市の火葬場で季節は春。
これから二組の火葬が行われようとしています。
そこの待合室で白装束に身を包んだ男が二人、ぼんやりと煙草を吸っている。
彼らはこれから火葬される死体の幽霊である。
そして、かつての自分の身体が焼かれるのを静かに待つ二人の幽霊・・・

思い返せばやり残したこと、言い残した言葉が沢山あるものだと、二人はこれからの長い旅路を前に語り合う。
一人は高校で野球部監督をしていた野々村浩介(享年46歳)、もう一人は少し年配の北見栄治(享年61歳)。
どちらも突然、この世を去った。
悲しみに暮れる野々村家の家族・親族。
北見家は、娘一人に見送られる寂しい旅立ちだ。。。
しかし、故人の霊が火葬場の中をさまよっているとはつゆ知らず、それぞれの親族は哀しみの中でも少しずつ現実の生活に引き戻されつつある。。
仕事の話を始める者、葬式の手順について文句を言い始める者、レンタル中だったビデオの返却を気にしている者など、様々である。

そんな中、少々呆けているとはいえ浩介の母・桂(71歳)には二人の故人の姿が見えるらしい。
「浩介!」と口走ったり、「北見さんて素敵な方ね」などと真顔で話したり・・・。
物語は、桂の登場によって思わぬ方向へ進んでいきます。
故人の二人も、あの世への旅立ちを「静かに待ってる」場合じゃなくなってきて・・・
そして少しずつ、誰も知らなかった故人の過去が次第に明らかにされていく。
火葬が始まってから骨上げまでの90分をリアルタイムで描く、笑いと涙のお葬式ストーリー。
時は、20世紀末。
日本がインターネットに繋がったばかりの頃。
携帯電話の普及率もかなり低く、女子高生のスカートも今ほど短くはない。
そんな、ちょっと昔を思い出すコメディーです。

詳しいあらすじはこちら
(別の劇団のサイトですので配役は違います)


友人は、故人の野々村浩介役でした。
幽霊という役どころなので、生々しさを感じさせてはいけない難しい役のようです。

主に顔の表情で演技をするから難しいと悩んでいたそうですが、実際の舞台を見たら、しっかりと役を掴んでいたようで、ごく自然に引き込まれました。

もちろんセリフもありますが、同じ幽霊仲間(でいいのか?)の北見さんと実母の桂との二人の間だけに限られます。
家族は、見ることも話しをすることも出来ないのです。

この物語は、たまたま同じ日の同じ時間に火葬場に来た、何の関係もないと思っていた二組の遺族が、故人を通して思わぬつながりが出来るというものです。

家族が話している時の幽霊役の彼の表情は実に見事で、時にはちょっとガクッと来た表情、時には家族の言葉に涙を堪える表情、時には家族を思いやり心配する表情などなど。

自分も数年前に祖母を亡くしたので、その時のことが思い出され、もしかしたら祖母も葬儀の時にこんな風に家族を見ていたのかも、と想像をかき立てられました。

時代設定がやや昔ということもあり、個人間情報交換誌のじゃマールが会話に出てきたり、煙草を吸うシーンではなぜか紙マッチ!(笑)
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今は、普通のマッチさえなかなか手に入らないのに、紙マッチとは恐れ入りました。
昔はどこにでもあったんですがね。
喫茶店では大抵紙マッチを置いていたし、駅の売店では普通のマッチを1個10円で売っていたものですが、いつの間にか姿を消しましたね。
手に入れるのは大変だったのではないでしょうか。

最後は二家族そろっての記念写真に二人の幽霊も参加しちゃう、ちょっとおちゃめなラストでした。
でも、後で現像した写真を見たら、家族が大騒ぎしそうな気もしますが・・・。(;^_^A

それにしても高校時代の彼は、良く言えばやんちゃ、悪く言えば悪ガキ(ゴメン<(_"_)>)だったのですが、今回、この役をやったことで、新たな引き出しが増えたのではないでしょうか。

次の新しい舞台を楽しみにしています。ヽ(^o^)丿


煙が目にしみる
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